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価格改定と庭師

暖冬ですよね?

凍えながら作業するってことが殆どありません

我々の様な外仕事の人間にとっては過ごしやすい冬になっていますが

皆様、如何お過ごしでしょうか?

 

さて、今回はお客様にとってあまり嬉しくないお話をしようと思います

なにって?

タイトルに書いてあるじゃないですか

価格改定という名の値上げです

そのままですw

嫌な話ですがお付き合いくださいね

 

 

 

◦こんな感じなんです庭師の現状◦

 

私のいるこの造園業界というものは

私が庭師を志した時から殆ど値上がりしていません

よって、多くの職人達は貧乏人だったりします

私の様に個人で庭師をやっている者も同様です(悲)

 

何故単価が上がらないのかという話は、話始めると面倒くさいだけの内容になってしまうので簡単に

 

[仕事の取り合い]⇒[値引き合戦]⇒[作業の簡略化]⇒[技術の低下]⇒[信用低下]⇒[更なる値下げ]

 

といった具合です 簡単すぎるか?

他にも、日本人の庭離れや庭の無い住宅、公共工事の単価と求められるモノの質の低さ等、沢山の要因があるワケですが

1番の問題は、当事者の我々造園業がそれらに対して殆ど策を講じてこなかった事にあります

その話も面倒な話なので、また機会があれば別の回にして

この状況を良しとしない、真剣に造園・庭師に取り組んでいる技術を持った人達が沢山います

私もその中の一人です

 

そのはずです…

 

そのつもりです…

 

腕に自信があって、庭や木に想いがある庭師はきちんと料金を取るべきだと思います

現在の平均価格では作業代しか出ていないと思うんですよ

 

作業代だけででイイじゃねーか!

 

という声も聞こえてきそうですが

足りないのは”技術料”です

 

現在の平均価格では、1日あたり勤めていて¥15.000位

独立していても¥20.000くらいです(いかないかな?)

大体月に働ける日数は勤めで25日程度、独立すると打ち合わせやら現場調査やらがあるので20日程度です

10年、20年と腕を磨いてきた職人の手にする報酬は35万~40万

随分安く見られたものだと、悲しくなる業界ですなぁ・・・

◦これから庭師を目指す人達や、庭師という文化の為に◦

仕事をしていく中で、我々庭師の賃金が低すぎると感じていたワケなんですが

ただ単価を吊り上げていくだけでは改善になるものではなく

先ずは庭師の技術と意識の向上

庭を持っている人達に”庭っていいな”と思って貰える様な仕事をしていかなければいけません

 

幸いなことに樂景は、庭レベルの高いお客様に恵まれております

何人かのお客様から

「もっと高くてもいいんじゃない」

と、お言葉を掛けて頂くこともあり、泣きそうになるくらい感謝の嵐です

自分の仕事にプライドを待たなければお客様の為にもならないんだという事も痛感

そして、そのプライドを維持する為の仕事選び、料金設定をしていくという結論に至ったワケです

 

庭に興味のない人や、安く庭の手入れをやって貰いたい人は、安くやってくれる業者にお任せして、そこの層には手を出さない

その上で技術向上やサービス向上、職人の育成等をやっていき業界自体のレベルアップまで出来れば、なり手が少ない職人も増えるだろうし、庭師っていうものも残っていくんじゃないかと思うんですよね

 

今回の価格改定で出したのは、1人工で完了する庭¥33.000(税込み)

実は¥50.000でもいいと思ってるくらいなんですが(恐れ多い)

現状、庭の管理に1度に¥50.000払える家庭は大分絞られてしまい、もっと多くの人達に樂景を知って貰うにはこれくらいが妥当だろうと思うに至ったワケであります

 

この価格改定で今後どんな感じになっていくか分からないことだらけですが

態度をハッキリさせて、お客様から選ばれる様に今後も成長、努力をしていきたいと思います

 

なんか詰まんない文章になってしまいましたが、値上げに関しての樂景の考えを伝えておこうと老眼にムチを打って書いてみました

 

何回読み返しても詰まんない文なのでね

次回からはもっとゆる~くやっていこうと思います

お付き合いありがとうございました(感謝)

 

ではまた

 

 

樂景 山下